受注案件のご紹介

受注案件のご紹介 2022.06.10

日本翻訳センター設立60周年に寄せて

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日本翻訳センター代表の高畠と申します。

今年5月26日
おかげさまで当社は設立60周年を迎えることができました。

これまでお引き立てくださいました数多くのお客様、
そして当社の仕事を支えてきてくださいましたビジネス・パートナーの翻訳・通訳・編集者の皆さま、
その他多くの協力企業の皆さまに
心より御礼を申し上げます。

また、創業メンバーの方々をはじめ、
支えてくださった代々の社員、役員の方々、
そして今一緒に走ってくださっている社員やスタッフの皆さまに、
感謝を申し上げます。

今回のブログでは、
当社の来た道を振り返りつつ、
当社のこの先について書かせていただきたいと思います。

目次
・ 日本翻訳センターことはじめ
・ 最もご依頼が多いのは…
・ どんな価値を提供したいか
・ 次の10年をめざして

日本翻訳センターことはじめ

設立は1962年日本の高度経済成長期。

日本翻訳センターは、
外国語の中でも特に英語へ、また英語からの翻訳需要に押されるようにして創業しました。

まだ23歳だった現会長と翻訳者さんを含む創業メンバーが、
米国大使館とのお仕事をはじめとして、
当時世界に羽ばたこうとしていた多くの企業様から次々にご依頼いただいたそうです。

その頃の日本には海外の規格に合っていない製品も多くあったため、
まずは規格を翻訳し、それらを踏まえて製造しなければそもそも海外取引には至らない、
そのような背景もあってか、膨大な規格関連の翻訳のご依頼もあったそうです。

当時、翻訳や通訳は大学の先生など専門知識とスキルのある方々が個人で活動されていることはあっても、
翻訳の専門企業はほとんど存在していませんでした。

1970年代~1980年代にかけて、
日本企業の海外での活躍や国際交流の増加と共に、
日本翻訳センターは順調に成長を続けました。

取り扱い言語も格段に増え、広い分野の翻訳を手掛けるようになりました。

JTCニューヨーク支店の開設や、
「アットホーム・レッスン」という、英語ネイティヴの先生を自宅に派遣し、
グループレッスンを行う事業の立ち上げもしました。
(どちらの事業も残念ながら数年で撤退したそうです)

バブル経済の終焉、東日本大震災、リーマン・ショックなどでは、
当社も例にもれず影響を受けましたが、
その度に再び立ち上がり、より一層力をつけてきました。

時代時代に新しいニーズが生まれ、会社としても成熟期にありました。

2020年からのCOVID-19の影響は現在進行形です。

私たちの仕事が、他言語間のコミュニケーションの交差点にいることを、
これほどまでに強く意識したことは無かったかもしれません。

海外取引、国際協力、国際交流、旅行、視察…
私たちの関わる仕事はとにかく海外との行き来があってこそのものなのです。

その一方で、
オンラインでの通訳や動画・配信まわりの翻訳やナレーション作成新たな需要が増え、
私たちもそのような新しいニーズへの対応ができるようになりました。

現在は翻訳にもさまざまな種類があります。
人間による翻訳のほかに機械翻訳、特に発達目覚ましいAIによる翻訳ソフトなど
お客様の選択肢は豊富です。

通常の機械翻訳とAI翻訳の違いや人手による翻訳との比較などは、別のサイトや記事に譲り、
ここでは当社のこれからについてお話ししたいと思います。

最もご依頼が多いのは…

まずは現在、日本翻訳センターで最もご依頼が多いのは人手による翻訳です。

機械翻訳(AI含む)をお願いしたいというご依頼はほぼありません。
ポストエディットという、
機械翻訳の文章を人の手により「読みやすい」文章に整える作業のお問い合わせも稀です。

これだけAI翻訳が「使える!」と言われながら、なぜでしょうか。

それはご依頼のほとんどが、
正式に社外で使うもの、公共の場で使用するもの、内部資料にせよ非常に重要なものであるからです。

翻訳には正確性はもちろんのこと、読みやすさ、理解のしやすさが大事です。
「伝える」ではなく「伝わる」のです。

もちろん、機械翻訳で完成度が高いものが仕上がる確率はどんどん上がっています。
ディープラーニングの技術を使えば、精度はますます上がります。

実際、特許関連の分野などはAI翻訳との親和性が高く、かなり活躍しています。

ただ、機械翻訳にはどうしてもポストエディットが必要ですし、
それが実は思っているほど簡単な仕事ではありません。

人間の誤りを正すことと機械の誤りを正すことは違いますし、
なによりも読みやすく、「伝わる」文章にすることが必要です。

つまり、機械翻訳もしっかりとした翻訳に仕上げたければ、
それなりの料金と時間がかかるということです。

機械翻訳は早くて安い。

そのようなイメージがあると思いますが、現実はそう単純なことでもないのです。

どこかの工程で誰かが無理をすれば価格を安くすることはできると思います。
チェックを細かくしなければ時間は大幅に短縮できるでしょう。

ただ、そのような仕上がりの翻訳を、
日本翻訳センターの商品としてお出しすることはできません。

私たちがAI技術を使うことも出てくると思います。
ただ、それは日本翻訳センターとして恥ずかしくない、お客様に価値を感じていただけるサービスができた時です。

どのような価値を提供したいか

人の手や頭脳を介したサービスを、そんなに安くして良いのか。

どこかで無理をしても品質に影響は出ないか。
それは持続可能だと言えるのか?

経営者として私はできるだけ利益を上げ、社員や株主に還元したいと考えてはいますが、
それと同時にビジネス・パートナーとも良い関係で協業したいと思うのです。
そうでなければ持続可能ではありません。

そして何より、お客さまにはご納得いただける「コストパフォーマンスの良さ」を感じていただける
「良い翻訳、良い通訳」をご提供してお役に立たなければなりません。

どのようにしたら当社を便利に使っていただけるか。

ただ翻訳をコーディネートするだけでなく、それ以上の価値を提供できなければ、
日本翻訳センターである必要はなくなってしまいます。

私たちは「選ばれる翻訳会社であり続ける」ために、
何をすべきか、何がしたいか、社内で大いに議論して改善を進めています。

60周年の会社でも、改善点はいくらでも出てきます。

今、ここにあるニーズにいかにして応えるか?
業務がおざなりになる危険はないか?
お客さまとの接点をどこに求めるか?
翻訳会社として+αのお手伝いができることはないか?
これからの社会で求められることは?

世界は刻々と変わります。
これまでの正解がもはや必ずしも正解ではないという世界にいます。

それは翻訳も同じ。

需要に応じてパワーバランスも変わりつつあります。

次の10年をめざして

日本翻訳センターでは、ミッションビジョンを掲げています。

ミッション
コミュニケーションを通じ、多様性の尊重される世界の実現に貢献します。

ビジョン
私たちは多言語・異文化をつなぐ『コミュニケーション・エキスパート』として、
ビジネスや国際交流の課題解決を支え、お客さまのご活躍を強力にバックアップします。

これらは全社で考えて、最終的に社長の私がまとめました。
より良い社会を創ることに貢献したいという思いが、当社には創業当時から連綿と流れていると感じます。
そして、そのような思いを持つ方々が集まってくださっていると感じています。

現在日本翻訳センターでは、新規事業開発を進めています。

まだ何かが具体的に見えてくるには程遠い段階ですが、これは貴重なチャレンジ
次の10年を今の若いメンバーと創っていきます。

お客様におかれましては、今後もご愛顧いただけますよう、
ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。

コミュニケーション・エキスパートとして
より良いサービスをご提供し、ご発展のお手伝いができるよう、私たちは引き続き努力してまいります。

ビジネス・パートナーの皆さま、
今後ともご協力を賜りますよう何卒お願い申し上げます。

おわり

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