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JTC ブログ 2021.08.13

ご存知ですか? 英文ライティングのルール

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皆さんこんにちは、日本翻訳センターのMです。

当社にご依頼いただく業務で圧倒的に多いのが和文英訳なのですが、
それに付随して英文ライティングのルールについてのご質問を度々受けます。

今回のブログでは、よくいただく質問の中から以下の3点についてまとめてみました。

1.ハイフンとダッシュ
2.コロンとセミコロン
3.イタリック
番外編:フォント

これらについて正しい知識を持っていれば、
なぜ、そのような英文の書き方をしているのか理解できたり、
英文の主旨を正確に把握したりする上で役に立つと思いますよ。

ご参考にしていただければ幸いです。

1.ハイフンとダッシュ

何とはなしに区別せずに使用していませんか?

◆ハイフン
⇒複合語を作る際に使用します。

 one-fifth  5分の1
 five-story building  5階建てのビル
 vice-president  副社長

◆ダッシュ
⇒情報の付加に使用します。
括弧、カンマ、コロンの代用としての機能があります。

 Our entire staff—excluding the president—was present for the presentation.

ダッシュには大文字のMの幅と同じemダッシュ
Nの幅と同じenダッシュがあるのをご存知ですか?

emダッシュは上の例のように情報の付加に使用しますが、
enダッシュ日時や数字をつなぐのに使用します。

 The years 2020–2021
 Chapters 1–5

ダッシュの前後にはスペースは不要です。

よく似た記号にマイナス記号もあります。
ハイフン、マイナス記号、emダッシュ、enダッシュを
正確に書き分けている方は信用できると密かに感じています。

ちなみにMicrosoft Office文書でダッシュを挿入するには
「挿入」⇒「記号と特殊文字」から行います。
Wordであれば、以下のショートカットキーで入力が可能です。

emダッシュ [Ctrl] + [Alt] + [-]
enダッシュ [Ctrl] + [-]

2.コロンとセミコロン

◆コロン
⇒概要を示した上で細かい情報を列挙する際に使用します。

 The sales rep has been to several Asian countries: India, China, Vietnam and Cambodia.

コロンを使用する際は、コロンの前に来る文が完全な文である必要があるため、
以下のような書き方は誤りです。

× The sales rep has been to: India, China, Vietnam and Cambodia.

◆セミコロン
⇒2つの節をつなげる際に使用します。

 We’ve finished inspecting the parts you sent us; a few of them were out of spec.

セミコロンを使用することで、
2つの節をbutのニュアンスを持たせた1つの文にできるわけですね。

 You need to put more effort int your work; otherwise, you won’t get a pay raise.

接続副詞(otherwise、however、still、therefore等)を使用して分をつなぐ時は、
カンマではなくセミコロンを使用します。

複数項目を羅列する際に使用することで分かりやすくなります。

 Tokyo, Japan; San Francisco, the United States; London, England; and Shanghai, China.

3.イタリック

主に以下の用途でイタリックを使用します。

①強調

 The company will pay for one drink for each employee.

②タイトルや作品名

 書籍名 The Tale of Genji
 新聞、雑誌名 Chicago Tribune
 映画タイトル Aladdin
 ソフトウェア名 PowerPoint
 乗り物(船、自動車) Mayflower

③なじみの薄い外来語

 例:urushi, kotatsu, udon, laissez-faire
  有力な英英辞典に掲載されているものはイタリックにする必要はありません。
 例:sushi, sake, edamame, wasabi, tofu, tsunami, kimono, zen, judo, umami, koto

④擬音語

 ka-sssh クシャッ

番外編:フォント

ちょっと視点を変えて外国語を書く際のフォントの話を。

ある英文チェッカーから聞いたことですが、
MS明朝などの日本語フォントで書かれた英文
英語ネイティブには読みづらく感じることがあるそうです。

筆者はフォントのことをあまり気に掛けたこともなかったのですが、
旅行で韓国ソウルに行った際に「あぁこういうことなのか」と気づかされたことがあります。

ソウルの地下鉄のサインには、すべて日本語も併記されています。

とても便利ではあるのですが、
使用されているフォントがおそらくハングル用で、
日本人の私には少し変な日本語に見えました。

フォントなんてなんでもいいよ、とお考えの方もいるかもしれませんが、
外国語を書かなければならない人は、その言語でよく使用されるフォントを調べて、書きたいものです。
英文ならTimes、Arial、Calibriあたりが定番のフォントですね。

以上、スペースの都合上ルールについてはあまり深堀りせずに、
原則の部分のみのご紹介とさせていただきましたことをお許しください。

句読法を知って おくことで、書き手の意図を正確に理解するのに役立ちますし、
英文を書く際に使いこなせれば、立体的で、分かりやすい文章になると思いませんか?

知っておくべき句読法には引用符、括弧、カンマ、ピリオド等々他にもたくさんあるのですが、
また次の機会にご紹介させていただければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献:
The Chicago Manual of Style
森田修、マルコム・ヘンドリックス『ビジネス英語ライティング・ルールズ』日経文庫

おわり

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