豆知識

豆知識 2022.10.28

翻訳はチェックがキメ手

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皆さまこんにちは、
日本翻訳センターのMです。

今回のブログでは当社が訳文の品質確保のために行っている
「納品前のチェック」についてご説明します。

プロの翻訳者が訳しているのだから間違いなんてないのでは?と
お考えの方もおられるのではないでしょうか。

いえいえ、
翻訳は原文を読み、意味を理解し、変換先の言語に置き換えていく作業です。
そこには様々な落とし穴が潜んでいるのです。

この記事をお読みになると、翻訳文にはどういう誤りが潜んでいるか、
また翻訳におけるチェックの重要性について理解いただけることと思います。

目次
1. 翻訳で見られる誤り
2. 当社におけるチェック体制の紹介
3. おわりに

1. 翻訳で見られる誤り

それではまず、翻訳で見られる誤りにはどのようなものがあるかを見ていきましょう。

1. 誤字脱字、訳モレ
2. 原文の意味の取違い
3. 専門知識の不足から生じる不適切な訳語の選択

1の「誤字脱字」はいわゆるケアレスミスやスペルミスといったものですね。
“訳モレ”は一つの文章において一部の意味が訳出されていなかったり、
一文まるまる、時にはワンパラグラフ丸々訳されていなかったり、ということを指します。

ワンパラグラフ丸々!?

「そんなばかな」とお感じになるかもしれませんが、これがたまにあるのです。

訳者の中には同時に4つも5つも案件を抱えて、
限られた時間の中で仕上げなければならないというプレッシャーの中で作業をしている方もいますので、
稀にそういうこともあるのですね。

2の「原文の意味の取違い」とは、
肯定を否定の意味に訳してしまったり、またその逆にしてしまったりという、
原文の書き手の意図とは違うように訳してしまうことを指します。

そのようなことが発生する原因としては、
・単純に訳者の読み違え
・原文の構造や論旨が難解
・不明瞭な内容(原文が母語話者によって書かれているとは限りません)
等が考えられます。

話は少し脱線しますが、
1600年代初頭にイギリスの国王の命で訳され出版された聖書の初版本が“He Bible”と呼ばれているのをご存知ですか?

ある文の主語をsheとすべきところ、訳者が誤ってheとしたとか。

その後の版ではsheに訂正されたそうです。
オリジナルのヘブライ語自体の曖昧性に原因があるとの説や、単なる印字ミスとの説もあるようですが、
大昔からこの手の誤りはあったのですね。

話を戻しましょう。

3は訳者の専門的知識の不足に起因する「訳語の選択ミス」ですね。

その分野に精通している人であれば選択しないであろう訳を充ててしまうということがあります。
お客様からの専門用語集の支給や参考サイトの指示がある場合は、
この手のミスの回避に大いに役立ちます。
また、前に訳した版があれば、ご発注時に一緒にご提供いただくと良いでしょう。

以上、翻訳に見られるミスの類型を見てきました。
では、これらを回避する策として、
当社ではどのようなプロセスを経て訳文を完成させているのでしょうか?

2. 当社におけるチェック体制の紹介

当社では、納品前のチェック作業において2つの工夫で誤訳や訳モレの回避に努めています。

一つ目は、エヌ・アイ・ティー株式会社が提供する
色deチェック」という翻訳チェックソフトを使用していることです。

このソフトは原文と訳文を対訳表にした上で、
色を使って原文と訳文の違いを見える化してくれるものです。


出典:https://www.wordvbalab.com/word-addin/iro-de-check/

上の図では、数字や記号が合っている箇所が水色に着色され、異なる部分は黄色で着色されています。
数字や記号のような“外形的”な確認は、機械の方が早く確実ですから機械の力を借りる、というわけです。
対訳表を作成する過程で訳のモレに気づくこともできます。

また、登録した用語集からの逸脱も指摘してくれますので、
上で見た1番と3番に効果的に対応できるというわけです。

このソフトで“外形的”な側面をチェックしたものは、
訳者とは違う対訳チェッカーが意味の取違いがないかを重点的に確認していきます。
つまり、2番に対応するための作業ですね。

3. おわりに

このように、当社のチェックプロセスでは機械が得意な部分機械の助けを借り、
人間は人間の方が得意な意味の部分の確認の方に集中するという、
2段階の作業を通して訳文を仕上げております。

お客様に安心してご発注いただけるよう、
今後もチェックプロセスの見直しを継続的に行い、さらなる品質の向上に努めて参りたいと思います。

なお、「色deチェック」は対応言語や対応可能な原稿のフォーマットに制約があるため、
全案件のチェックに「色deチェック」を適用しているわけではありません。

「色deチェック」が使用できない場合でも
訳者とは別のチェッカーが人手よるチェックを行って訳文を仕上げております。

最後までお読みいただきありがとうございました。

おわり

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