翻訳会社のセキュリティ対策は、なぜ一般企業にもそのまま使えるのか
――「IT対策」ではなく「仕事の設計」という考え方
皆さまこんにちは。
日本翻訳センターのRです。
お正月の慌ただしさが一段落したと思ったら、
あっという間に年度末が見えてくる時期になりました。
日々の業務に追われる中で、
自社の情報セキュリティ対策を立ち止まって見直す時間は、意外と取りづらいのではないでしょうか。
情報セキュリティ対策という言葉を聞くと、
「重要なのは分かっているが、どこまでやれば十分なのか分からない」
「いろいろやっているが、正直きりがない」
そんな感覚をお持ちの方も多いかと思います。
ウイルス対策ソフトは入れている。
パスワードも設定している。
社内規程も一通りそろっている。
それでも、日々報道される情報漏えい事故を見るたびに、
「当社は大丈夫なのか?」という不安が残る…。
このブログでは、そのような不安に対して、
翻訳会社という「情報を大量かつ日常的に扱う業種」で培われた
情報セキュリティ対策の考え方を、一般企業にも応用できる形でお伝えしたいと思います。
目次
情報漏えいは「特別な会社」ではなく「普通の会社」で起きる
情報漏えいというと、
大企業やIT企業が高度なサイバー攻撃を受けるイメージを持たれがちです。
しかし実際の事故原因を見ていくと、その多くは驚くほど地味です。
・取引先を装ったメールを、忙しさの中でうっかり開いてしまった
・添付ファイルを深く確認せずに転送した
・パスワードを複数のサービスで使い回していた
・在宅作業のために私用PCや私用クラウドを使った
どれも、どの会社でも、誰でも起こり得る行動です。
つまり、情報セキュリティ事故は
「セキュリティ意識が低い会社」だけの問題ではありません。
翻訳会社は「情報の通過点」になる仕事
翻訳会社は、情報を生み出す会社ではありません。
しかし、実は重要な情報が日々通過する場所なのです。
・契約書/未公開資料/発信前の広報文書
・新製品・新サービスの仕様書
・人事・組織・社内文書
私たち翻訳会社は、こうした情報を、一時的とはいえ「預かる」立場にあります。
この構造は、実は一般企業でも同じではないでしょうか。
総務・人事、営業、広報、管理部門など、
社内外とのやり取りが集中する部署は、
常に情報のハブ(集積点)になっていますね。
だからこそ、翻訳会社の情報セキュリティ対策は
汎用性の高いモデルになるのではと考えています。
情報セキュリティは「ITの問題」ではなく「仕事の設計」の問題
ここで、一つ考えてみてください。
そのセキュリティルール、
繁忙期でも守れますか?
多くの情報セキュリティ事故は、
「知らなかった」からではなく、
「分かっていたが守れなかった」ことで起きます。
だからこそ重要なのは、
人がミスをする前提で、仕事の流れそのものを設計すること。
これはIT対策の話ではなく、
業務設計、働き方、情報の扱い方の話です。
翻訳会社が重視している「情報セキュリティの考え方」
ここでは、翻訳会社が日々の業務の中で重視している
考え方の軸だけをお伝えします。
・「念のため共有」を減らす
・情報は会社が管理する
・ミスが起きにくい流れをつくる
目指すのは、事故をゼロにすることだけではありません。
万が一のときも、被害を最小限に抑えること。
この発想は、一般企業にもそのまま当てはまります。
もう少し具体的に見ていきましょう。
最低限、これだけは押さえたい情報セキュリティ対策
では、
具体的に最低限、何をすればよいのでしょうか。
翻訳会社として、情報を日常的に扱う立場から見て、
「これができていないと事故につながりやすい」と感じるポイントを、
あえて5つに絞ってご紹介します。
業務データは「会社が管理する環境」だけで扱う
業務データは、会社が管理するPC・サーバー(クラウド含む)の中だけで扱う。
私用PC・私用クラウドは原則使わない。
例外があるなら、会社として把握できるルールを決め、会社が管理する。
すべての情報の置き場所を決める
「どこに保存すれば正解か」を全員が理解している状態をつくる。
情報ごとに「住所」を決め、仮置きや個人管理を避ける。
情報共有は「必要な人だけ」を原則にする
念のためのCCや、広すぎるフォルダ共有を見直す。
これはITではなく、仕事の作法の問題です。
ルールは「覚えさせる」のではなく「思い出させる」
年1回の教育だけでは足りません。
短く、定期的に、実務に即してリマインドすることが効果的です。
事故が起きたときの「最初の一手」を決めておく
何か起きたら、まず誰に連絡するのか。
現場判断で動かず、被害拡大を止める。
この一手が、被害の大きさを左右します。
日本翻訳センターの情報セキュリティ対策
日本翻訳センターでは、JIS Q 15001:2023 に準拠したプライバシーマーク制度を
情報セキュリティ対策の基盤としています。
プライバシーマークは個人情報管理の制度ですが、
当社ではその考え方を、
個人情報に限らず、業務上取り扱うすべての情報管理に適用しています。
情報の取得から保管、共有、廃棄までを一連の流れとして捉え、
人はミスをする前提で業務フローを設計する。
この考え方を、日々の業務に組み込んでいます。
私たちはこうした考え方のもと、お客さまの情報をお預かりしています。
翻訳や多言語対応についても、安心してご相談いただければ幸いです。
本ブログでご紹介した考え方やポイントが、
皆さまの情報セキュリティ対策の一助となりましたら幸いです。
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