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JTC ブログ 翻訳発注時のヒント 豆知識 2025.12.12

翻訳で失敗しない!
外国語版を前提にした日本語資料づくりのポイント

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皆さまこんにちは、営業企画部のIです。

グローバル市場での競争が激化する中、企業や自治体の“多言語対応力”が新たな競争力となっています。

また、外国人観光客や移住者の増加により、官公庁をはじめ各自治体では、
外国人向けの案内チラシや、パンフレット、ウェブサイトの外国語ページなどを多言語で制作するケースも
多くみられるようになりました。

参考:国土交通省 観光庁|観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン

翻訳のために私ども翻訳会社は、まずお客様から原稿をお預かりします。

ところが、その“日本語原稿の作り方”次第で、外国語版の仕上がりやコストを左右してしまうことがあるのです。


例えば、原稿のレイアウトや、日本語特有の表現が原因で、翻訳後の資料が読みづらくなったり、
意図が伝わらなかったりすることがあります。

今回の記事は、日々お忙しい中、コストを抑えつつスムーズに外国語版の資料を作成したいご担当者さま向けです。

翻訳会社に依頼する前にできる、スムーズに依頼・納品までたどり着くコツを、解説します。

日本語資料のよくある原稿問題 

当社は、プレゼンテーション資料や、サービス説明資料など、数多くの文書の翻訳をご依頼いただいております。
多くの原稿を拝見してきたなかで、いくつか例をご紹介したいと思います。

日本語のPPTスライドでよく目にするのは、縦書きで記載されたテキストボックスや、長い文章、
図表内に細かく大量のテキストが入っているようなケースです。

例えばそのような原稿を、そのまま外国語に翻訳したらどうなるでしょうか?
英語など外国語に翻訳すると、文字ボリュームがなんと、1.5~2倍程度増える傾向があり、
以下のような問題が発生します: 
• 図表のテキストが図表や、スペースに収まらない
• 枠に無理に収めようとするため、結果的にフォントサイズが小さくなり読めない、読みにくい

上記のような場合、編集費用が別途発生したり、翻訳過程で、お客様への確認が増えることになります。
結果的に納期に間に合わなくなったり、お客様側でのお手間も増え、
仕上がりもあまり見やすいものにならない可能性もあります。


実際、レイアウトに収まらないことは、多々あります。

その場合は、お客様とご相談しながら調整することになります。
場合によっては、追加費用が発生したり、レイアウト変更を余儀なくされることもあります。

外国語版を意識した日本語原稿の作成術 


翻訳を前提とした日本語原稿を作成する際の主なポイントは以下の通りです:
 
• 簡潔な表現に
冗長な表現や慣用句を避け、短文で明確に。
例: 「ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします」→「ご確認ください」。
• 文字量をほどほどに
英語は日本語より文字数が多くなるため、テキスト量を欲張らずに、少なめに抑える。
• 文化中立な内容に
日本特有のユーモアや文化的背景を前提とした表現は避け、グローバルに通じる内容に。
• 用語の統一
社内用語や専門用語は事前に用語集を作成し、コーディネーターと共有。
• 明確な文章に
主語や目的語などを明確にした論理的な文章にする。
例: 「市場調査を実施。結果に基づき戦略を修正。」
→「弊社が市場調査を実施しました。結果に基づき、マーケティング戦略を修正します。」

これらの点を注意して原稿を作成されると、伝わりやすい資料となるでしょう。 

PPTスライド作成時の具体的な注意点 


PPTスライドを翻訳しやすくするためには、以下の工夫が効果的です:
 
• 横書きを徹底
外国語訳では、基本的に縦書きは使われません。外国語翻訳時にレイアウト変更となり、複雑になるためNGです。
• テキスト量を制限
1スライドのテキストは50~100字以内に。図表のキャプションも最小限にしましょう。
• 余白を確保
英語など文字数が増える言語に対応できるよう、図表やテキストボックスに余白を多めに取る。
テキストボックスに文字を詰め込みすぎない。
日本語では4-5文字程度で収まる文章も、英語にすると、数単語になり収まりきらなくなる場合があります。
• フォントサイズの余裕
最小16pt以上を推奨。翻訳後にフォントが小さくなりすぎないよう配慮。
• 和暦を避ける
西暦で記載しましょう。
• 人名、固有名詞を知らせる
読みがわからないと翻訳できません。コーディネーターへ読み方を共有しましょう。
• ビジュアル重視のつくりに
テキストよりグラフィックやアイコンを活用し、言語依存を減らしましょう。

かなり大事な点が出そろいましたね。

成功事例: 翻訳しやすい資料でコスト削減、納期も早まる?

あるお客様に、上記に挙げたような点を考慮し、簡潔な文言と余白を意識したレイアウトで、
当社に英語・中国語訳をご依頼いただきました。数十枚のスライドを短期間でご納品しました。

外国語版資料をご覧になった、取引先のお客様にも良い印象だったそうです。

以前は、細かい図表を含んだ文字が多い資料が多く、納期が長く、編集費用もかさんでいました。
翻訳過程でもお客様に相談や質問が多かったのですが、
今回原稿作成段階で工夫していただいたことで、コストを削減でき、納期も早まりました。

ご担当者様ご自身のお手間も省けたそうです。

おわりに

  
いかがでしたか?

外国語版への展開を視野に入れて日本語資料を作成する重要性について、ご理解いただけましたでしょうか?

翻訳を前提とした日本語資料作成は、時間とコストの節約だけでなく、ブランドの信頼性向上にもつながります。
簡潔な表現、余白の確保、横書きの徹底を心がけ、翻訳会社と連携することで、グローバル市場での成功を加速できます。
まずは無料相談で、翻訳しやすい資料作成のアドバイスを受けてみませんか?

これまで、日本翻訳センターでは、多くの外国語版、多言語版の資料を作成してまいりました。
日本翻訳センターは、外国語版をスムーズに作成したい企業の皆様を応援いたします!
ぜひ一度ご相談ください。

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おわり

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