翻訳会社で働く私が見る「2025年大阪・関西万博」
~Part2~

皆さまこんにちは。総務部のMです。
8月も残すところあと一週間余りとなりました。
旅行や帰省・花火大会・プールなど、今年の夏はいかがお過ごしでしたでしょうか?
さて今回は、
「翻訳会社で働く私が見る『2025年大阪・関西万博
(2025年4月13日 ~10月13日開催)』」のPart2をお送りしたいと思います。
*Part1はこちら
翻訳会社で働く私が見る「2025年大阪・関西万博」~Part 1~
目次
「万博」とは?
ところで、そもそも万博とは何の為に開催されているのでしょうか?
正式名称は「国際博覧会」、もしくは「万国博覧会」。略して「万博」。
1928年にパリで署名された国際博覧会条約に基づいて開催され、
英語ではEXPO(エキスポ、エクスポ)とも称されます。
万博では、地球全体の課題の解決に寄与することを開催の目的に毎回テーマが掲げられており、
様々な国が参加して互いの文化や技術を発信・披露しあうと共に
世界各国の人たちの交流の場にもなっています。
今回の大阪・関西万博のテーマは、
「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」
次の世代へバトンを渡す為に、世界一丸となって今私たちができる事を真剣に考えなければなりません。
(参考)
「国際博覧会条約」抜粋|外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hakurankai/banpaku/jyouyaku.html
万国博覧会とは? https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/hakurankai/banpaku.html
開催概要 | EXPO 2025 https://www.expo2025.or.jp/overview/
大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿ったパビリオン・イベント
それでは、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする今回の大阪・関西万博では
どのようなパビリオンやイベントが開催されているのか、いくつか見てみましょう。
地球環境を守る
猛暑や豪雨、干ばつ、竜巻・・・、連日のように耳にする異常気象のニュース。
我々は豊かさや便利さを手に入れた反面、世界中で地球温暖化による脅威に晒されています。
そのため持続可能な環境づくりに取り組んだパビリオンやイベントが、多く開催されています。
・EVバス
CO₂排出量削減、再生エネルギー活用、人口減少、高齢化社会に対する対応策として、
システムで運行管理された約100台のバスが、万博会場内外のルートを自動給電・自動運転で走行し、
万博来場者の移動手段となっています。
EVバス | EXPO 2025 https://www.expo2025.or.jp/future-index/smart-mobility/evbus/
・UAEパビリオン
前回の万博(2021年10月1日~2022年3月31日 ドバイ国際博覧会)開催国、
「アラブ首長国連邦(UAE)」のパビリオン。
UAEでは、万博事務局統括責任者やパビリオンの各担当リーダーとして、
多くの女性が万博の運営において重要な役割を担っています。
UAEパビリオン | EXPO 2025 https://www.expo2025.or.jp/official-participant/uae/
パビリオンの中はというと、国土の大半が砂漠地帯とされるUAEの持続可能な都市設計、
ヘルスケア、宇宙探査、サステナブル・イノベーションを活かした革新的な取り組みや
研究開発が紹介されているとのこと。
UAEの都市開発は単なる建築ではなく
「未来の暮らし方」そのものをデザインする試みと言われており、
国家・企業レベルから個人のライフスタイル・考え方まで、私たちは多くの事を学べるに違いありません。
また、夏休み期間中には、未来を担う子どもたちに向けた取り組みとして、
ストーリーテラーを務めるユースアンバサダーが子どもたちの目線に合わせて館内を案内、
さらには「宇宙」「医療」「持続可能なテクノロジー」といった未来志向のテーマに基づいた
体験型ゲームコンテンツが展示エリアに設置され、
子どもたちが楽しみながら学べる環境が整えられています。
こうした取り組みは、教育的な価値のみならず、
社会全体の持続可能な発展に向けた意識を育むうえでも大きな意義を持っており、
UAEの万博に対する積極的な姿勢が強く感じられます。
テクノロジーの力
AIやデジタルコミュニケーション、ソーシャルメディアといったテクノロジーの強みを活かすことは、
未来社会の設計において、今後ますます欠かすことのできない要素となっています。
・同時通訳、自動翻訳システム
公式HP上のデジタル万博において、
「EXPOほんやく」「EXPOホンヤク Remote」「EXPO同時通訳システム」など、
万博会場で使用できる自動翻訳(コンピューターが人間の言語を別の言語に自動的に翻訳する技術)の各種ツールが紹介されています。
その中でも「EXPOほんやく」アプリは30言語にも対応。
事前に大阪万博関連の専門用語約1200語が登録され、
スマートフォンなどの端末にインストールすることで万博来場者やスタッフとの
一対一の会話の場面における多言語コミュニケーションをスムーズにしてくれます。
自動翻訳システム | EXPO 2025 https://www.expo2025.or.jp/future-index/digital/auto-translation/
共生と多様性の尊重
男女共同参画社会、障害の有無にかかわらず共に生きる社会、外国人との共生、
多様な価値観を持つ人々の共生、人間を含む生き物すべての共生、AIとの共存。
このようにして並べてみると、あらためて一人一人が違って当たり前の世の中で、
皆が共に生きていることに気づきます。
このような中でいのち輝く未来社会をデザインする為に、
いかにお互いを尊重しあい共に生きていくかを考えるきっかけとなるのが、
「シグネチャーパビリオン」と言えるでしょう。
「シグネチャープロジェクト(いのちの輝きプロジェクト)」 | EXPO 2025 https://www.expo2025.or.jp/project/
シグネチャープロジェクトは万博会場の真ん中にあり、8人のプロデューサーが主導して作られた8つのパビリオン。
万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を体現し、さまざまな視点から「いのち」について考え、体感できる魅力的なパビリオンが揃っています。
中でも、「null²(メディアーティスト・落合洋一氏によるパビリオン。来場者は内部のシアターで対面する3D映像化した自分の分身である「デジタルヒューマン」と対話することができる)」や
「いのちの未来(ロボット工学者・石黒浩氏によるパビリオンが注目されています。来場者は、未来の街の市長となって『未来プロダクト』を創造するなど、バーチャル空間での体験を通じて、未来社会のデザインに参加ができる)」などは、SNS上で大きな話題となっているそうです。
未来へ繋ぐ想いを「伝わる言葉」で届けたい
「いのち輝く未来社会」となる為に、今の私たちが出来ること
地球全体の社会課題の解決の為には、過去・現世の知見や想いを未来へ伝承することもその一つ。
先に挙げた自動翻訳も世界の人々とのコミュニケーションを容易にし、
未来への伝承プロセスを支える技術として欠かせない存在です。
ただ、素晴らしい自動翻訳の技術も、現段階では不自然な訳文や誤訳・訳抜け、
また文化や背景・感情のニュアンスをくみ取った翻訳までは難しいところがあるのも事実としてあります。
異なる言語を完成度の高い伝わる言葉にするには、依然として人の手による翻訳や
チェック・修正が大きな力を発揮します。
当社では、60年以上の実績と信頼を積み重ねた人手による『翻訳サービス』に加え、
効率と品質が両立できる『MTPE(機械翻訳チェック)サービス』もご提供しております。
【よくあるご質問シリーズ】「ポストエディット、リライトってなに?」 – 日本翻訳センター
MTPE(機械翻訳チェック)のご依頼時の注意点とは? – 日本翻訳センター
ビジネスシーンを始めとするあらゆる場面において、
皆様の大切な言葉や想いを洗練された伝わる言葉でお届けするサポートをさせていただきます。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
おわり
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