翻訳コーディネーターより便利ツールのご紹介

皆さまこんにちは。
営業企画部のMです。
画像の中に書いてある文章を翻訳したいけど、機械翻訳ではムリ・・・
文字を起こすのは面倒だし、OCRの精度はイマイチということが
ありませんか?
さまざまツールやOCRを試してきた私がたどり着いた
今もっとも使える文字起こしツールをご紹介したいと思います。
翻訳に携わっていない方でも業務効率化のお役に立てるツールかと
思いますのでご参考にしていただければ幸いです。
そのツールとは、Snipping Toolという画像キャプチャアプリです。
さっそく見ていきましょう。
Snipping Toolとは
Windowsに標準で搭載されているツールです。
キャプチャ画像に含まれる文章をテキスト化できる機能があるのですが、
これがスグレモノなのです。
使い方
以下の画像を例に、文章をテキスト化するまでの流れをご紹介します。
(画像はhttps://www.gov-online.go.jp/newspaper/kijishita/202410/newspaper-1432.htmlを一部切り取って使用。)
Snipping Toolは、Windowsキー+shift+sで起動できます。
文章化したい範囲を選択すると以下のようにキャプチャ画像が生成されます。
ここで、①をクリックし、「すべてのテキストをコピーする」で得られた
文章が以下のとおりです。
右側の白いカードに書いてある「資格確認書」という文字まで含めて、
完璧に再現されています。
(念のためですが、私は一切調整を加えておりません。)
私はこれまでいくつも文字認識ツールを試してきましたが、
Snipping Toolが一番精度が高く文字変換できると感じています。
紙をスキャンして生成したPDFでも精度が高く変換できますよ。
強制改行を取りたい
テキスト変換した文章をAI翻訳に掛ける場合、行末の強制改行は
あらかじめ取っておくのが大事です。
AI翻訳ではセンテンス単位で訳すため、強制改行の入ったぶつ切りの
文章でも、それを一文と認識して訳出してしまうためです。
参考 MTPE(機械翻訳チェック)のご依頼時の注意点とは? – 日本翻訳センター
「機械翻訳の向き不向き」
強制改行ありとなしとでAI翻訳に掛けて見たところ、以下の結果となりました。
やはり、「強制改行なし」の方が、生成訳がベターだと思われます。
ただ、この英文でも「マイナ保険証」がminer insurance cardと誤訳されていますし、時制についても少し検討の余地がありそうです。
「強制改行なし」の英文をプロの英文校正者に見てもらったところ、
以下のように修正されました。
本ブログの本題とは少しズレますが、一見うまく訳せているように見える英文でも、英語ネイティブが見直すと結構手が入ることが分かります。
誤りが許されない大事な文章にはMTPE(機械翻訳チェック)をおススメします。
MTPE(機械翻訳チェック)
本題に戻りましょう。
強制改行を削除するには「検索と置換」で以下のようにします。
検索する文字列:^13
置換後の文字列:記入不要
これで余分な改行がモレなく削除でき、すぐに翻訳(AI翻訳)に
掛けれられるテキストが用意できました。
以上、今回は文字起こしに便利なツールと文字起こし後の
改行の削除方法についてご紹介いたしました。
皆さまの業務効率化の一助となれば幸いです。
おわり
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